外国産小麦粉の安全性・パン屋が考える安さの秘密とは?

こんにちわ。ひとぱん工房の店長です。

小麦のことについて改めて勉強し直したら、皆さんに伝えたいことが溢れて、止まらないです。

今回は「外国産小麦はなぜ安い?」から「外国産小麦の安全性」を分かりやすく解説してみました。

目次

パン食だけじゃない!麦の役割は重要

麦は今や人間にとって、なくてはならない食材です。

麦は大きく「大麦」と「小麦」に分かれ、

小麦(小麦粉)からは「パン、うどん、パスタ、ラーメン、餃子の皮、天ぷら、たこ焼き、ケーキ、グラタンのホワイトソースなど」が作られます。

大麦からは「焼酎、みそ、醤油、麦茶など」が作られます。

料理への汎用性が高くて、麦が世界から消えたら小麦粉を主食としている国は飢え、日本はお米しか食べることができなくなりますね。

小麦の消費量・流通・消費者に届くまで

日本の小麦粉の消費量は年間573万トン。大麦の消費量は年間40万トン。(と言っても規模感よくわからないですね。笑)

そのうち小麦も大麦も、それぞれ85%以上輸入に頼っているのが今の日本の現状です。

輸入された小麦粉493万トンのうち、一番多い国がアメリカの240万トン、次にカナダの168万トン、オーストラリアの80万トンになります。

国産の小麦粉は製粉会社に直接流れますが、輸入小麦はすべて政府の経理を通って製粉会社に流れます。

あまり知られていないことなのですが、小麦の関税率は252%なので、直接買うより政府を通した方が安く仕入れることができます。

また政府は食料として重要な小麦の安定供給と小麦を原料とした食品の価格維持を行うという目的で、国際価格1トンにつき少ないときで約1万6,000円、多いときは約4万円を上乗せして製粉会社に請求します。

画像引用:農林水産省資料

バラツキもありますが差額で政府が得たお金(年間約1千億円)を、政府は何に使っているのか?も気になるところです。

ここはまた別の機会にブログに書きたいと思います。

パンにとっても重要・外国産小麦が安い理由

ここでようやく本題となります。

海外から日本に来る小麦の流れがわかったところで「なぜ国産よりも外国産小麦の方が安いのか?」について私なりに調べた結果をお伝えします。

広大な農地がある

農地は海外の方が広いので、1シーズンでできる収穫量も日本の何倍もの量になります。

日本で小麦が栽培されている総面積は約27万ヘクタール。

一方、アメリカで小麦が栽培されている総面積は約5700万ヘクタール。(日本の約211倍になります。)

小麦生産に適した風土

梅雨の時期を避けての栽培など、小麦農家さんは凄まじい努力のもと栽培されています。

海に囲まれ湿気の高い日本で育った小麦粉が外国産小麦よりモッチリするのは、この高い湿度環境の土壌や風土で育ったからなんですね。

生産コストが低い

アメリカ・ワシントン州の家族経営の農家をレポートした農業経営研究資料によると、生産向上のための600ヘクタールの休耕面積も含めた1800ヘクタールの土地(東京ドーム385個分)をなんと!たった2人で耕作しているとのことです。

忙しい収穫期だけは息子と甥を合わせた4人。それでも4人です!

そんな規模をたったこの人数で!?と思うかもしれません。

理由は主な作業は小麦の播種と収穫、休耕地の除草剤散布に限られており、大きな機械やドローンの力を使って効率よく作業しています。

小麦の除草剤散布と追肥は農業資材販売会社に委託しているため、作業数が少ないので可能となっているようです。

そのうち人の手は使わず、ほとんどの作業が機械のみでできてしまうかもしれませんね。

小麦の運搬は船で低コストに

船だと運搬に長時間かかってしまうのですが、コストを抑える為に一度に沢山積載できる船で運んでいます。

期間は小麦が生産者のもとから出荷されて輸出港に到着するまで平均約1ヵ月半を要し、さらに船での輸送日数 (おおよそ20~30日)が加わるため、小麦が出荷されてから日本に到着するまで約3ヶ月かかります。

積載量はバルク船で1回につき最大82000トン運ぶことができます。

輸送中に小麦にカビが生えたり虫がわいたりするのを防ぐため、薬剤散布(ポストハーベスト)を施しています。

ポストハーベストなんていつの話?検査も厳しいしそんな危ないものは日本には入らないよ。と発信している方もいらっしゃいますし、そうであることを私も切に願っています。

事実として目的は同じでも食品添加物という分類に変更され、現在も同じことが繰り返されています。

小麦表皮に薬剤は付着しているのです。

除草剤耐性小麦の可能性

アメリカではコーンや大豆を中心に遺伝子組み換え技術を用いた品種開発が進み、高収量かつ除草剤抵抗性を持つ品種や乾燥耐性が高い品種が開発されているのはご存知でしょうか?

すでにアメリカでは広大な土地でダイズ・トウモロコシ・ワタ・ナタネなどが除草剤耐性の種により効率よく生産されています。

日本では遺伝子組み換え食品を作ることも輸入することも禁止しているため、消費者への安全確認のため「遺伝子組み換えでない」という表記をあえて記載することが義務付けられています。

理由は「人間が食べるには影響が未知すぎる」から。

安全であり人の作業が楽になり大量生産できることは、とてもメリットが大きいことだと思いますが遺伝子組み換え食品を食べれるのはアメリカでも家畜のみというのが現状です。

ところが、2013年5月29日に米国農務省はバイエル社(旧モンサント社)が2005年まで実験栽培を実施した除草剤耐性小麦がオレゴン州の農地で自生していたことを発表しました。

なぜ自生?と思いますが、これは世界的にニュースになりました。

除草剤耐性小麦とは?

除草剤耐性小麦とはバイエル社が開発した、とある除草剤がかかっても枯れない遺伝子組み換え小麦のことです。

普通は小麦を除草剤で枯らさない為に、人の手を介した雑草処理が施されます(いわゆる草むしり)。

ここが1番大変な作業とも聞きます。

とある除草剤を撒くと、雑草は枯れて小麦はまったく枯れない…という自然の摂理を壊した遺伝子組み換え技術です。

ここである疑問が湧いてきます。

東京ドーム385個分の面積での除草剤散布の処理は、前述の通り業者へ委託しているということですが小麦に直接除草剤をまいて小麦は大丈夫なのか??ということ。

日本では輸入小麦に対しても厳しい検査をしていて、日本で遺伝子組み換えの小麦は流通していないし残留農薬も基準値以内であることを確認しているとの公式発表です。

それを信じて大丈夫か?といえばそれまでですが、除草剤耐性小麦が自生していたのが今から8年前(2013年)。

不思議なことに、その除草剤耐性小麦は米国食品医薬品局(政府機関)の安全性審査を2004年に終えており、種子や穀物に微量の混入が見つかったとしても米国農務省は回収などの措置はとらないと発表しています。

国が言う安全とは、いったい何を根拠に言っているのでしょうか。

遺伝子組み換えでないと言いながら、除草剤耐性小麦という遺伝子組み換え小麦が日本に入ってきてるとしたら、すでに日本人の食事に…なーんて考えがよぎっちゃったりしました。

まとめ

今回の記事で書いた外国産小麦が安い理由は以下の5点になります。

  1. 広大な農地がある
  2. 外国では小麦生産に適した風土が多い
  3. 生産コストが安い(機械管理)
  4. 小麦の運搬は低コストな船で行う
  5. 除草剤耐性小麦の可能性

安いには安いなりの理由がしっかりとあります。

小麦に限ったことではなく、スーパーに行くと野菜もお肉も海外産の方が安いことは多いです。

一番の理由は土地の大きさであることは間違いないですが、このまま日本は小麦(大麦)の85%も輸入に依存し続けていいのでしょうか。

最後の項目「除草剤耐性小麦の可能性」は根拠はあっても証拠のない話となってしまいましたが、決して不安を煽りたいわけではなく、私達日本人の明るい未来に少しでも繋がることを願って今回お伝えしました。

次回のブログでは、日本の小麦の現状をお伝えします。

安価な外国産小麦がなくては、実は国産小麦市場は成り立たない!という皮肉な現実があります。

どうぞ次回もお楽しみに!

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